テスト終わりの僕

U−1

そんな餌に俺が釣られイダダダダ――

というわけでU−1でございます。しかもミステリにおいての。


ミステリの楽しみ方というのは人それぞれあるとは思いますが、僕は基本的に推理、ミステリ小説というのは読者への挑戦状であると思っています。
おおよそのミステリというのは
①事件→②現場→③一転二転→④情報→⑤推理(解決)
という形を取り、読者はいかに早い段階で事件の全貌を理解できるかを競い、④や⑤で新たに提示される情報や事件の真相が予想通りであるかを確認するわけです。時にうぇwwwそりゃねぇよ赤川先生www 的なトリックもあり実に楽しいジャンルであります。
まあ事件の情報をこちらに渡し、犯人と探偵の追い掛けっこを見せるものが稀に見かけますが僕の中ではそれは全てミステリではなくサスペンスです。

話がそれました。
とにかく、作品ごとの差異は当然あるにしても、どこかでトリックは理論的に解明されます。理論と妥当性が絶対な世界でその理を説く探偵はさぞカコヨク、上位の存在とみられるでしょう。けれど、これだけはいいたい。ちゃうねん、と。
しかし、考えてみれば探偵の語る推理が万人が聞いて万人が理解納得できなければいけないものである以上、所詮彼等は僕らの延長線上にいるのです。
つまり、作品やトリックによっては探偵と僕たちの成り代わりが可能なわけです。
二週目で犯人がわかった金田一少年と成り代われば、次の被害者すら出さずにおけるわけです。
僕は断言します。そんな存在は、U−1足りえない、と。


軽い茶番を許して抱ける方のみ下記に目を通すことを前提に、僭越ながら例を挙げさせてもらいます。<ミステリ>>
2月15日事件勃発
「死因はナイフで刺されたことによる出血死、犯人は不明。怪しいのは●●だが完璧なアリバイがある」
「(確かに不可能犯罪。しかし完璧すぎる。これが作られたアリバイであれば絶対に崩せるはずだ)」
「どうした?」

(中略)
「(そうか、この方法を使えば――。だが足りない。ひとつ。あとひとつあればあの完璧なアリバイを崩すことができるのに)」
「かくかくしかじか」
「かくかくしかじか」
「そうか! 謎は全て解けた!」
「なにっホントか!」
「犯人は●●さんあなただ! あなたは――(後略)!」
「そうだ…仕方なかったんだ……」<>
2月10日事件勃発。しかし犯人は不明。
一番怪しい人間のアリバイは完璧。
くそっ、犯人は誰だ!
そして次々と凶刃に掛かっていく登場人物たち。
積み重なっていく愛しい人たちの死体のように積み上げられていく自責の念。
罪重なっていく。


2月某日
ザザーーン。ザザーーン(波の音)
「くそっ! 俺にもっと力があれば! くそ!くそ!」
(中略)
2月10日
ナイフが闇を切裂き、憐れにも可憐な少女へと――
ガシッ
「やめろ」
「な、何だお前!」
「憎しみは何も生まない。罪を重ねるな」
「(な、なんて目をしてやがる)」
「わかったな。それでもやるってんなら、俺が相手だ」
「わ、わかった……」
「祐一さん……(ぽ」


え? じゃないよ。U-1だよ逆行くらいするよ。
というか探偵祐一なのかよ。俺がびっくりだよ。


とにかく、いかに登場人物と比べて上位の存在か、カコイイか。
それはU-1ではありません。
U-1というのは、いかに超越しているか、それにかかっているのだと僕は思います。
つーかこんな文章書くのに2時間も使ってしまって鬱だよ。凹むよ。