創作する上でのスタンスってのも関係するだろうと思うので追記

 小説(というのも恥ずかしいが他にいいようがないので以下小説と明記)を書くにあたり、誰にでも目標というものがあると思う。僕にもある。以前も書いたことがあるかもしれないけれど、僕は『透明』な話を書きたいと思っている。何処までも遠い景色の写真のような小説を書きたいと思っている。何か言いたい気もするけど、それから離れるとどんな話だったのかよくおぼえていないような、「綺麗だった気がする」みたいな曖昧な印象でしか思い出せない小説を書きたいと思っている。
 具体的にSSを挙げさせてもらえるなら、結村さんの『夕凪』がすごく近い。
 記憶に頼る話になり申し訳ないが、確かこの作品の感想に「子供がやたら難しい単語を使っているのが気にかかった」といった類のものがあった。あったはずなんだ。
 残念ながら僕が書き始めた頃はすでに引退していたので氏に真意を聞くことはできないが、僕なんかはそのあたり気にならない。いや、ありですよ。そういった感想ももちろんあってしかるべきだとは思うんですけど、難しい言葉で表現したその『何か』は、名前はつけられなかったけど確かにそこに存在していたんだと僕は考える。そして、その名前のなかったなにかこそ、僕は書きたいと思っている。
 
 何故小説を書くのか。楽しいから。面白いから。満足したいから。色々理由はあるだろうけど、僕の原点が確かにここにある。

 とかいってみたりして、たまにはマジメに終る