諸感想ラスト

作者予想に関しては、決め付けてその作者宛てに書いてる。
なので、「初貴さんが恥かくところなんてみたくないのっ」というおにゃのこは見ないように。
というか見るな。
いや見てください。マゾなので。

あと、感想が長い、と言われたけど、これは前回参加したコンペディションで、全レスつけるために超短い感想つけたら、何がいいたいかわからん、という言葉をもらい、説明しにいったらものの逃げられた(と俺は今でも思ってる)事があったので、本数は減るが読んだやつに書きたい事書くことにしたからだ。それによって的外れな事言ってしまい恥ずかしい思いをすることはあるだろうけど、まあそれは公開してる以上仕方のないことなんだな。
繰り返すけど、僕が恥をかくことを耐えられないおにゃのこはメールしましょう。
No.24 結婚適文句 8点 竹

 俺が読んだ中では上位最有力。
 ユニークでインパクトのある登場人物、小気味いい文章のリズム、考えられた素直な構成、纏められた会話、流れるように柔らかな空気と、減点の余地がない。作者が竹ちんでさえなけりゃ10点つけてたな。
 竹であるが故に、ブランコの隙間に入り込むってとこと部長のとこだけがノイズ(世界にそぐわない)と感じる。各所にちりばめられた小ネタが柔らかい空気を作るのに一役買ってるのは間違いないが、やるなら統一すべきだと思う。それをするだけの力も十二分にあるんだし。
 そこと全体での不統一感で1点ずつマイナス。


No.50 2月30日にいたチャコ 6点 相沢

 この作品とは全く関係ないけど、タイトル見た瞬間、最中さんの『13月になれば君に贈りたいものがあるんだ』を強烈に意識した。俺はあの作品が大好きで、タイトルを見た瞬間の、退廃性を孕んだ停滞への期待を今でも覚えてる。作品はその期待を裏切らなかったし、13月を語ることもなかった。俺にはそれが堪らなかった。
 同じ、存在しない日付なのに、(仮置きされた位置は違うとはいえ)今作にはそれほど心動かされなかった。相沢の各作品に見られるように、文章はスムーズで雰囲気は抜群に好みだけど、上手い下手で言えば下手くそ。読めば2月30日がチャコと過ごした時間なことくらい誰にだってわかる。連呼する意味がわからんし、伝えようとする作者の意図が見えすぎて見苦しい。今までの相沢作のそここそが俺は好きだったんだ。
 もっと読者を信じてもいいと思う。今、伝わらない言葉に辟易しているのだとしても、伝わる事がいいことばかりじゃないんだから。

No.32 俺たちいつも仏恥義理だぜ、夜露死苦! りょと 4点

 感想を一言でいうと「飽きた」。
 本人もわかってると思うけど、もうテンプレ化してるんだよな。男とおにゃのこの構図もまんまゲイシャガールの焼き増しだし、タイトルがアホっぽくて読めばしんみり、って構図も毎度のことだし。数こなせば効用が下がる事考えれば劣化してる。
 目を見張るような飛び抜け具合もないし心に響くようないい話でもないし中途半端。土台が出来てるだけに余計につまんないのが目立った。

No.57 エース 5点 倉科さん

 野球とバスケ(ストリート)は本気でやってたので、アルバムをめくるように読めた。故障でプレイ出来なくなったので、スポーツさえあれば生きていけた時代が懐かしく思える。
 けどそれだけで、作品を楽しめたとはいえない。俺が読んでいたのが俺の記憶なのか作品なのか。それがはっきりしない。試合の描写が淡白で、緊張の糸で縛りつけるような束縛感が皆無なのが理由なんだろうな。やっぱ真剣にプレイした者として、読者として、自分の記憶にない手に汗握る感じはほしい。
 憧れが同居してるとはいえ中途半端に恋愛要素が混じったのは減点対象。容量的には仕方ないのかもしれないが恋愛もスポーツも試合も全部中途半端に思える。エースになりたい、誰よりも上手くなりたい、と焦がれる主人公を前にして、その中途さはあまりにも痛い。
 スポーツに打ち込んでるとき、少なくとも俺はおにゃのこの事を考える余裕はなかったからそう思うだけかもしれんがな。

No.54 メルヘン非常口は暖色ライディング 7点 最中さん

 いいな、これ。
 過度な装飾の中にチラリと臭わせる気弱な心情の変化がたまらない。
 こいつに必要とされたい。必要とされる妃芽子であったなら、そんな妄想。いいね。全てがオナニーだというのがたまらん。相変わらずツボついてくる人だな。

No.8 パースベクティブ過剰 6点 リーマンさん

 えらいの持ってきたな、というのが素直な感想だ。
 良すぎるテンポが文章の理解を阻害して、頭に入れてみても対した意味はない、確か「ヌーヴォーなんとか」か「なんとかヌーヴォー」だとかいう手法(?)だったと頭の緩い俺は記憶してる。記憶のフチにひっかかってただけで生涯読むことなんてないと思ってたんだけどな。しかも16KBで。ただひとつ言えるは、なんとかってところに「ボジョレー」が入ることはない、ってことだ。正確な名前を調べようとググってみたが打ち間違えて「鬼の手」が一杯出てきたので今回は縁がなかったと思って記憶そのままにしておく。
 俺は作品というのは完結してなんぼだ、というポリシーを持ってる。作者さんがヌーヴォーを意図して書いたのかはしらんが、俺はそう判断した。そしてそうであるなら、作品の過程や結末はいくつもみつかる。極論で言えば読んで考えた人の数だけ存在する。これを書いた手腕というのはもう絶賛物なのだが、この作品に10点をつけるというのは、自画自賛にも似た気恥ずかしさがあり、「作品は完結してナンボ」という信条に反する行為でもあるので6点とさせてもらう。
 クソ、ポリシに反してるのに6点もつけるの悔しいな

 残念ながらこの作品が実際どうであったのか僕には6月12日まで知る術はないので、よかったら作者の方はフライングで僕に解説する時と場所を設けてくれるか、竹ちんが結果発表後に気を利かせて俺にメールしてくれ。

No.13 僕の後ろに誰かいる 4点 葛西ミヤビーノ

 毎回毎回濃い作品の前後に置かれる男だな。
 抜群に巧いとは言えんが、客観(と言っていいのかわからんが)を取得した僕の一人称としては充分に及第点に達していると思う。客観の意味が俺の認識する客観と違っていて距離感にどうしても納得できんが。
 一応これは客観を手に入れることの成長小説ということになると思うのだが、勘違いのまま先走ってるように思うので言っとくと、客観ってのは本当に自分を一歩後ろから見ることじゃなくて、冷静に自分の行いやら考えやらを回りの人間からみてどう受け取られるだろう、とあくまで主観に則して考えることだ、と俺は思ってる。何がいいたいかというと、相当に作者の成長観歪んでますぞ。いや、あくまでこの作品の場合だが。
 ただそういう風に書いた、という可能性を否定できんので先に進むが、保健医と話しただけで悩み解決、ってのは安易に過ぎる。保健医のセリフにそう思わさないだけの説得力もない。
 あと、どうでもいいことだが「保険」の先生ってなってるのがなんか意味あるのだろうか。保健室って変換したあとに保険の先生だから気になる。


No.67 世界一の小説 2点
 ごめん! Revinたんの作品だと予想したのこれじゃなかったw クリックしたら全く記憶と違う作品出てきたw 予想したのどれだろ
 でもせっかくなんで感想いっときますね

 文頭空けの不統一や不自然なほどに使われない漢字など、この作品こそが作中の作品を表しているんだ! とかいう事実もあるかもしれないが全力で釣られてみる。
 簡潔に言ってつまらん。文頭の不統一や狙ったんじゃないかと邪推してしまうほど多い平仮名が読みづらい上、意味があるとは思えん。自信「まんまん」にはちょっと笑ったが意図した結果じゃないだろうしな。
 セリフがあまりにも下手。どうやったらこんな不自然な会話になるんだ。頭いい人物のセリフとは思えんのもよく出てくるし。プロをへたくそばっかりだと貶した相手からプロにだって負けちゃいない、とか言われて嬉しいか? 物語も実にありきたりで、創作してる人間なら一度は考えそうな話で面白みがない。
 出来自体の評価は文句なく1点なのだが、
『……ある日ぼくは朝ごはんの食パンを見た瞬間、服を脱ぎ捨て全裸で旅に出ようと思ったのさ。』
『……そのひと言にぼくは、まるで月と木星冥王星が同時に爆発したような怒りにおそわれたんだ!』
『……そしてぼくは最後に、じぶんで右腕を切り落としたんだ。なぜなら世界は、三角すいのようなものだからさ。 …End 』
 逃げることなくその『世界一の小説』をピックアップしてくれた無謀な勇気に評価。

No.48 タクシー 5点 レヴィたん

自殺+保険=保険金0ってのはどっかで決まってんのか? あまりにも多すぎて食傷気味なのだが。
確かに商法だと、自殺の場合は保険金を支払わなくていい、ということになっているが、大抵の保険会社は顧客獲得のために法緩和させてる。もらえないことがあるのは否定できんが、今回の状況での確率でいうなら最低でも7割超えるくらいの確率でとれるはずだ。
文章と構成に問題はない。自分勝手で浅はかな人物による後味の悪さってのは嫌いじゃない。
減点分は全てありきたりな設定状況からくるありきたりなストーリーによる面白さのなさだな。


No.74 魔女の岬 ぽーたん
 前々日参照