「じゃあU先輩。今から初詣行きましょうか」
「…あのね、初貴君。今の私の話聞いてた?」
「うっす。バッチリ聞いてました。今日は疲れたから早く寝たいーってところと、もう彼氏とか、そういう男相手と二人になるのは嫌だ、ってところは特に」
「それでも君はそういうこと言うのかな?」
「それがですね、かくかくしかじかなんですよ。でも、無理なら仕方ないですよね。じゃあお疲れ様でした」
 ※かくかくしかじか=なんか僕が女に興味ないのは変人かホモだから、みたいな風潮が広まってるのでこのバイト先で一番人気のあるU先輩を誘って、実はあいつ彼女欲しいんじゃん。ただの普通のやつじゃん。と思わせたい。
「というか、初貴君ってバイト代なにに使ってるん?」
「おもに車ですね」
「じゃあ車出しなさい」
「は?」
「すぐに」
「え、いや、意味がわからないんですけど……」
「一緒に初詣に行くから車出しなさいって言ってるんでしょう」
「え、いや…マジでですか」
「マジよ。君の一番お金を使ってる車を私のために使いなさい」
「で、でも、僕引っ越してきたばっかりで道わかりませんし、神社がどこにあるのかすら」
「私がわかるから」

 初詣に行ってきました。20時〜7時までのバイトの後。残業萌え。つか、おみくじには大吉と書いてた気がするんだけど、見間違えた気がしてならない。