勝率20%

 今日、いかに自分の通う大学のレベルが低いか再確認した。

 球屋でのこと。
 ひとりで練習していた僕は、師匠でもあり店員でもあるAさんに話し掛けられた。
「値段半分でいいから、あの子の相手したってくれへん?」
 いいですけど、上手いんすか?
「C級かな。キュー持ち始めたのは渡部くんと同じくらいやけど」
 5:3くらいっすか?
「5:2でいい勝負できるくらい」
 わかりました。
「すんませんお願いします。5先500円くらいでいいっすか?」
 いいよ。ハンデどうする? 5:2?
「それなんすけど、俺が勝つ毎に100円減らしてもらいたいんですよ。5:3で俺が負けたら200円みたいな――」
 あぁ、勝ったら500円ってことね。
「そうっす」
 俺はいいけど…。
「5:3で4回に1回勝てば100円なんで、勝率20%ならなんとか」
 僕ならずAさんも目を丸くしてました。
 結局3時間程撞いたんですけども。
 上手い人とやって、授業料として金払うって気概はいいことだと思う。絶対もと取ろうと思うし。
 ただ、あまりにも頭悪すぎるよね。
 勝率20%って、4:1ですからね。
 涙目になって帰る前に、もうちょっと確率学んだ方がいいと思った。
 いや、ゲーム代安かったんで半分は返したけども。